雑多日記

刀剣レポやメモ中心に、旅行やカメラなど色んなことについて書いていくつもり…

9/18 岐阜歴史博物館 刀剣レポ&メモ

 

 

初の記事投稿ですね!最初くらい自己紹介等しようかと思っていましたが、

めんどうなのでいきなりレポ&メモから始めます(笑)

 

さて、今回お邪魔したのは 岐阜市歴史博物館 です。

特別展は「豊臣から徳川へー徳川美術館の名品で綴るー」ということで、ほとんどが徳川美術館所蔵のもので構成されたものでした。

ここで展示されていた刀剣は

 ・刀 本作長義・・・(以下59字略)

 ・太刀 則宗

 ・短刀 名物 包丁正宗

 ・太刀 光忠

 ・短刀 名物 海老名小鍛冶

 ・短刀 名物 若江十河正宗

の計6口です。

また、実は総合展示でも刀剣の展示があり、兼貞駿河守盛道の刀がありました。

しかし、今回は特別展で展示されたものを中心に書いていこうと思います。

 

下調べをして見に行ったので、下調べしたもののメモとレポ(感想)を1口ずつしていきます。長義以外は作者の基本の作風が書いてあります。グレーの文字が感想です。

 

 

 
本作長義…(以下59字略)  南北朝時代
    大磨り上げ、大鋒
    地鉄…小板目に杢交じり、地沸よくつく
    刃文…大互の目乱れで乱れの谷に小乱れ交じる。
    乱れ頭丸く、細かく沸えて匂い足交じる
    帽子…激しく乱れ込み、尖り心に返る
 
見た感じちょっと寸詰り…。大磨り上げの影響かな??刃文はゆったりとしたなかに華やかさもある不思議な魅力がありました。
 
 
則宗   鎌倉時代
    福岡一文字、身幅狭く、腰反り高い。
 踏ん張りあって、鎬地狭い。
 小鋒でふくら枯れる。
    地鉄…小板目よく詰み、地沸、映りあり
    刃文…初期は小乱れ、小丁子で頭に高低差がなく、小沸えついて匂い深い。
              多くは焼き幅が広く、元から先まで一定した匂い本位の重花丁子乱れである。   
    どちらの刃文でも足、葉、金筋など入る
    帽子…わずかに乱れ込み小丸で返り浅い
 
則重みたいな肌のように見えたのは気のせいかな…、映りはちゃんと見れました。刃文は初期のに近かったと思う、重花丁子というより小乱れとか小丁子。 鋒の方に飛び焼きみたいなのありました。刃中の動きは見やすいかも。今回の中じゃ1番好き。腰反りと踏ん張りの強さたまらん。
 
 
【正宗】
 地鉄…板目肌よく詰み、光の強い地沸えが厚くつく。
    地景や湯走り、大肌である。
 刃文…直刃またはのたれに小乱れまじるもの、小乱れのみ、焼き幅に広狭のある大互
    の目などがある。
    どれも沸出来で金筋、稲妻が絡む。
 帽子…乱れこんで小丸。返りが浅く焼き詰めが多い。
 
包丁正宗 鎌倉時代
 地鉄…地沸が厚く、地景も激しい。
 刃文…上に従って焼き幅が広くなり、金筋、砂流しが盛ん。
 
のたれに小乱れがまじる、割と穏やかな刃文に思えた。でも沸がとてもキラキラしていて美しい…。距離が遠くて金筋などはわかりませんでした;;;
短く幅広い姿は可愛らしく見えますが、彫り物や刃文によって凛とした雰囲気を持っていました。
 
 
若江十河正宗 鎌倉時代
 刃文・地鉄などは上記を参考
 大阪城にて焼けたため、越前康継によって再刃
 
他の刀剣より近く、ライティングもとても良かったのか沸がよく見えました。のたれに小乱れな感じで包丁正宗と似た刃文。
 
 
光忠 室町時代
 身幅広く、元先との差がない。猪首切先。全体的に豪壮な姿。
 地鉄…小板目がよく詰み、あまりさえない。華やかな乱れ映りがあらわれる。
 刃文…多少沸がつき、蛙子丁子乱れがまじる大丁子乱れで、焼き幅の広いところは鎬 
    地に迫る。
    匂足盛んで、金筋・稲妻もみられ、横手下より帽子にかけてよくあらわれる。
 帽子…乱れこみ、返りがないものが多い。
 
南北朝のような長く幅広いわけではないですがガッチリとした姿。刃文は上記の情報よりはおとなしめな感じでした。蛙子丁子乱れのまじる丁子ではあるけど大丁子という程ではないかと・・・。映りは華やかで、特に中間より少し下あたりが見やすい。
同じ刀工でも時期などによって刃文などは変わるので、もっと調べる必要があるなと思いました(´Д`;)
 
 
海老名小鍛冶 平安時代
 再刃刀
 地鉄…杢目板目が細かく詰み、大肌まじる。
    地沸え厚くつき、地景、映りもみられる。
 刃文…小沸出来で焼き幅の狭い小乱れで、二重刃・三重刃や食い違い刃がある。
 帽子…乱れこみ、先が尖る。返りは短い、又はなし。
 
刃文はほぼ調べた通り、二重刃らしきものがはっきりとわかります。再刃とはいえ平安の短刀、しかも有名な宗近銘を見れたのは感慨深いなと。しかし、刀剣の繁栄前であるからか、となりの正宗の短刀と比べるとちょっとパッしないように思えました。
 
 
徳川美術館の刀剣は研ぎをしないためか少し刃文などは見にくかったですが、どれもとても良かったです(´,,•ω•,,`)
まだまだ未熟で判断があいまいなのでもっと精進します!!
 
参考資料
・日本刀の研究と鑑賞(古刀編) 常石英明著
・日本刀鑑定必携  福永酔剣
 
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以上で今回の特別展での刀剣レポ&メモを終わります。
次はおそらく徳川美術館!!それではまた~ノ